【ぬいぐるみの捨てかた】燃えるゴミで本当にいいの?手放す時にできること

ぬいぐるみは多くの自治体で「燃えるゴミ」に出せます。
袋に入れて出すだけ、確かに手間はかかりません。
しかし、そのぬいぐるみが誰かからの贈り物だったり、幼い頃の思い出が詰まっていたりすると、ただ捨てるだけでは済まない気持ちになることもあるでしょう。
この記事では、そんな「燃えるゴミには出せるけど、なんだかためらう」気持ちに寄り添いながら、ぬいぐるみの手放しかたを整理してご紹介します。


ぬいぐるみの基本

ぬいぐるみは主にポリエステルやアクリルなどの化学繊維で作られており、表面の布地、中に詰められた綿(中綿)、目や鼻のプラスチックパーツ、場合によっては金属のワイヤーや音声装置など、さまざまな素材が組み合わされています。
自治体によっては素材別の分別を推奨している場合もあるので、詳細は地域のルールを確認しましょう。
ぬいぐるみは基本「燃えるゴミ」。でも……?

ぬいぐるみは多くの自治体で「燃えるゴミ」に分類されており、袋に入れて出すだけで処分できるシンプルな品目です。
”分別”のためには”解体”するのが理想的
厳密にいえば、目や鼻のプラスチックパーツ、内部に金属が使われている場合には、取り外して資源ごみや不燃ごみに分別するのが理想的です。
また、大型のぬいぐるみは粗大ごみに該当する自治体もあります。
極端な話、中の綿を取り出し、部品を分別して袋に詰めれば“完璧な分別”と言えるでしょう。
でも、そこまで割り切るのはちょっと……。 そんなふうに感じる方には、本記事で示すような「捨てない選択肢」もあります。
電池入りのぬいぐるみには要注意!
ところで、ぬいぐるみには音が鳴る・光るなどの機能を持たせて電池を内蔵していることがあります。
- リチウム電池やボタン電池は発火事故の原因になります。
- 電池は必ず外して、”小型家電回収”や”資源ごみ”として別途処分しましょう。
- 電池が取り外せない場合は「不燃ごみ」や”小型家電回収ボックス”の対象になることもあります。


【供養】してから手放す

ぬいぐるみとの別れに「けじめ」をつけたい方におすすめなのが供養サービスです。
以下のように、神社などへの持ち込みに加えて、郵送による供養という選択肢もあります。
■神社・お寺に持ち込む場合
地域の神社やお寺でぬいぐるみの供養を受け付けているケースがあります。
■明治神宮(東京都)

毎年秋に明治神宮で開催される「人形感謝祭」では、人形やぬいぐるみに感謝の意を込めた神前儀式が執り行われています。
神職による正式な祭典が本殿で行われ、その後、奉納された人形は丁寧に焼納処分されます。
- 【参加方法】当日持参
- 【対象】日本人形・フランス人形・ぬいぐるみなど
- 【初穂料】1かかえあたり3,000円
- 【申込】事前申し込みなしで気軽に参加可能です。
詳細は公式サイトへ:

■四天王寺(大阪府)
大阪の四天王寺では毎年秋「人形供養法要」を実施しており、ぬいぐるみや人形を丁寧に供養する機会が設けられています。
境内に設けられた供養受付にて預かった人形は、読経の後、仏式の儀礼に則って焼納されます。
- 【参加方法】当日持参
- 【対象】ぬいぐるみ・人形・こけしなど
- 【供養料】1件3,000円(数個分程度)
詳細は公式サイトへ:

■地域の氏神神社・お寺
地域によっては、小規模でもぬいぐるみを含む供養を受付けている場合があります。
「人形供養」「お焚き上げ」などのキーワードで調べると、近隣の対応神社が見つかることもあります。
■郵送で供養を依頼できる場合も
近くにそうした施設がない、または忙しくて訪問が難しい場合は、郵送で供養を依頼することもできます。
みんなのお焚き上げ

「みんなのお焚き上げ」は、創建940年の歴史ある神社「結城諏訪神社」でお祓い・お焚き上げを行う郵送供養サービスです。
ネットで申し込み後、シールを貼ってポストに投函または宅配便で送るだけ。
燃えない素材を含むぬいぐるみにも対応しており、供養後は認可業者が適切に処分してくれます。
詳細は公式ページをチェック:【みんなのお焚き上げ】キット
人形感謝
一般社団法人 日本人形協会が運営する人形供養のサービスです。
日本郵政と提携しており、「ゆうパック」による代行サービスにより、全国から通年で人形を引取り、毎年10月頃に行われる東京大神宮の「人形感謝(供養)祭」で供養してくれます。
【依頼方法】ぬいぐるみ・人形を段ボールに詰めて送るだけ。
【受付時期】年間通じて受付、合同供養を実施。
【費用】段ボール1箱(100サイズ):3,980円〜(送料・供養料込)

【寄付・引き取り】で誰かの元へバトンをつなぐ

引越しやライフステージの変化などで、ぬいぐるみを手放さなければいけなくなる場合もあります。
状態の良いぬいぐるみであれば、捨てるのではなく別の誰かに譲るという選択もあります。
■セカンドライフ
- ぬいぐるみのほか、衣類・雑貨も一括送付可能。
- 寄付先は児童福祉施設や海外支援団体など。
- 不用品の一部は供養・処分も可。
- 【費用】段ボール1箱:2,980円(税込・送料込)〜。

【リサイクル】は限定的だけれど、可能性はある

どうしても手放さなければならないとき、せめて「ゴミ」として燃やしてしまうのではなく、素材として再び活かす方法がないかを考えてみるというのはどうでしょうか?
リサイクルは難しいとされがちですが、一部の工夫や企業の取り組みも始まっています。
以下の方法で部分的になら貢献できる方法があるかもしれません。
- プラスチックパーツ(目・鼻など)を分別して資源ごみに出す。
- 一部企業ではrPETなどの再生素材を使用したぬいぐるみ商品を展開。
まとめ
ぬいぐるみは多くの自治体で燃えるゴミとして処分できますが、それだけではない選択肢があることを知っておくことも大切です。
気持ちに整理をつけたい方には神社や郵送での供養、まだ使えるものは寄付やリメイクなど、想いをつなぐ手放し方も選べます。
捨てかたを変えれば、気持ちも未来も変わります。