【テント・タープの捨てかた】知っておきたい分別方法とリサイクルプログラム!

一時期のキャンプブームの勢いが落ち着いてきたことで、当時買い集めたテントたちが納戸で出番を待っているというお宅も多いのではないでしょうか?
キャンプを継続している方でも、破れたり古くなったテントの処分には迷われることもあるでしょう。
この記事では、テントの種類や素材ごとの処分方法、回収サービスやリサイクルサービス、そしてゴミ捨ての際の分別方法について解説します。
テントの種類・素材
テントの種類には多種多様なものがありますが詳しい解説はキャンプ系ブログやYoutuberにお任せするとして、ここでは捨てかたに着目して簡単に分類します。
幕の材質・種類
ポリエステル
- 特徴
- 軽量で持ち運びが簡単
- 耐水性が高く、速乾性がある
- 火に弱く、結露しやすい
- 紫外線による劣化がデメリット
- 費用感
- リーズナブルな価格も魅力
- 例えば
- ソロテントの王道Coleman(コールマン)「 ツーリングドーム」
- スノーピーク不動の大型テント「ランドロック」など


Coleman(コールマン) ツーリングドームLX 2000038142
スノーピーク(snow peak) 2ルームテント 4人用 ランドロックテント シェルター TP-671R ファミリー
出典:Rakuten
ナイロン
- 特徴
- 軽量で耐久性が高く、軽量化を重視するキャンパーや登山用途で利用される
- 引っ張り強度や耐摩耗性に優れ長時間の使用に耐えられる
- 速乾性があり、防水加工が施されたモデルも多い
- 費用感
- 高機能なぶん価格は高価になりやすい
- 例えば
- 山岳テントの王道、アライテントの「エアライズ」
コットン
- 特徴
- 通気性と吸湿性に優れ夏は涼しく冬は暖かい
- 自然な風合いと高い遮光性から、快適でおしゃれ感
- 火の粉に強く結露しにくい点もメリット
- 重くて乾きにくく、カビが生えやすい点はデメリット
- 費用感
- 重量が多くなりがちで比較的高価
- 例えば
- おしゃれテントといえばのノルディスクなど
ポリコットン(TC)
- 特徴
- ポリエステルとコットンの良い部分を兼ね備えたハイブリッド素材
- 軽量で耐水性が高く、通気性や吸湿性にも優れる
- 夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる
- 費用感
- 近年はリーズナブルなモデルも
- 例えば
- テンマクデザインのサーカスTCなど
テントポール・ペグ
テントポールは、主にアルミニウム、スチール、または複合素材で作られています。
ペグもアルミニウム、スチールが一般的なのに加えて、チタン製なども一般的になりつつあります。
アルミニウムは軽量で耐腐食性が高く、スチールは頑丈で耐久性があります。
複合素材は軽量かつ強度があり、チタンは非常に軽量で耐久性が高く、腐食に強い、などそれぞれ特徴はありますが、「捨てかた」においては基本的に「金属」としてまとめられるので、ここでは深くは言及しないことします。

テントの捨て方
テントの捨て方は素材によって異なるのか?という疑問からこの記事を書き始めましたが、メーカ各社のサイトには「お住まいの自治体のルールに従って捨てて下さい」とのこと。
そこでいくつかの自治体のHPを確認しましたが、結論からお伝えすると下記でまとめられます。
- 幕体:基本的に「燃えるゴミ」 ※ただし大きいものは「粗大ゴミ」
- ポール・ペグ:「金属ゴミ」
予想通りというか、何とも面白くない結論となってしまいました。

テント素材ごとの捨てかたと注意点
せっかく調べたので、それぞれの材質ごとに纏めておきます。
燃えやすいものと燃えにくいもので2つのグループに分けられます。
- ポリエステルテント、ナイロンテント
- 燃えるゴミ(よく燃えるので焼却すしやすい)
- 大きなサイズ(地域により50cm以上など)の場合は粗大ゴミ
- コットンテント、ポリコットンテント
- 大きいサイズ(50cm以上など地域による)は粗大ゴミへ
- 小さいものは燃えるゴミ(カットして小さくすると良い場合もあり)
- 丸めた状態の大型テントは燃えにくく焼却困難
- 水を含むと重くなりさらに燃えにくくなるので、乾かしてから捨てること
材質としては燃えやすいが、サイズが大きくなると焼却処分しにくくなるので大きいものは粗大ゴミにして下さい。


テントのリサイクルプログラム
愛着のあるテントをただ捨てるだけではない「より良い選択肢」もご紹介しましょう。
テントの回収・リサイクルプログラムについて、主要アウトドアメーカーの取り組みを調査しましたので紹介します。
スノーピーク (Snow Peak)

スノーピークは「Snow Peak ReCYCLE PROJECT」を通じて、不要になったテントや衣料品を回収し、新たな製品にリサイクルする取り組みを行っています。
回収されたテントは再生ポリエステルとして精製され、新たな服や製品に生まれ変わります。
全国のスノーピーク直営店で回収を受け付けていて、カウンターへの持ち込みや回収ボックスが設置されている場合もあるようです。
また、スノーピーク製品以外の布製品も回収対象とのことで、活用の幅は広がりそうです。

回収されたテントやアパレル製品を原料にして作られた製品としては、「HQ WHOLEGARMENT LS Tee」というトップスなどがあります。
Re.tentのテントリメイクサービス
Re.tentは、廃棄されるテントの素材を再利用し、環境負荷を軽減することで持続可能なアウトドアライフを推進しています。
不要になったテントを回収し、生地をエプロン、サコッシュ、バッグなどの新しいキャンプギアにアップサイクルされます。
これにより、廃棄物を減らすだけでなく思い出や思い入れが詰まったユニークで実用的な世界で一つの製品が生まれます。
回収方法
公式サイトから「リメイクサービス申し込み」を注文することでサービス案内が送られてきます。
案内に従ってテント生地をRe.tentに郵送することで、希望に沿ったリメイク製品を制作しサービスを利用できます。
Re.tentの取り組みの素晴らしいところはは、単なるリサイクルにとどまらず、アップサイクルを通じて新たな価値を創造することを重視しています。
テントのリサイクル・アップサイクル製品
コールマン (Coleman):MFYR (Movement For Your Right)
コールマンも「MFYR (Movement For Your Right)」というリサイクルプロジェクトを実施しています。
このプロジェクトでは、廃棄予定のテント生地を使ってバッグやモスキートネットなどの新しい製品にアップサイクルしています。
残念ながら、自宅のテントを回収したり持ち込んでというわけではありませんが、修理や中古販売も難しくテントとしては使えない生地を活用して製作されています。
テント生地ならではの強度や防水性に加えて独特の色や風合もあり、キャンプやアウトドアにぴったりです。
まとめ
この記事では、テントの捨てかたについて解説しました。
キャンプにハマるとアレもコレもと買い込んでコレクションしがちですが、捨てる時のことも考えておく必要があります。
ここで紹介した回収サービスやリサイクルサービスを活用し、お気に入りだったテントをただ捨てるのではなく有効に活用することもご検討ください。
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