【CD/DVDの捨てかた】燃えるゴミ?プラゴミ?実はブックオフがサステナブル!
クラウドサービスやストリーミング配信などの普及によって、CDやDVD、BDといったメディアは最近めっきり使わなくなりました。
むかし集めていたCDやDVDのコレクション、データの入ったディスクなどの捨てかたに迷われている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、CDやDVDを正しくそして環境に優しく処分する方法を紹介します。
特に、ブックオフのCDリサイクルの取り組みが素晴らしかったので、より多くの皆さんに利用いただけるようその取り組みを紹介します。
地域によって可燃、不燃、プラなどルールがややこしい
いくつかの自治体HPでCDやDVDを捨てる場合のごみ分別ルールを確認してみたところ、自治体によって分別種や回収方法がバラバラで、思っていたよりもややこしくて驚きました。
まずは材質ごとに分けて、それぞれ解説していきます。
ディスクとケース、包装フィルム、ジャケットや歌詞カードなどそれぞれ分別項目が異なるので、チェックしてみてください。
そもそもディスクの材質はなに?
そもそも、CDやDVDは何でできているのかご存知でしょうか?
ギラっとした色合いがより判別を難しくしている感が否めませんが、材質は硬質プラスチックがほとんどです。
主な材質と分類を表にまとめました。
プラスチックのディスク表面に記録層として薄くアルミニウムが蒸着されているそうです。
項目 | 主な材質 | 分別方法 |
CD/DVDディスク | ポリカーボネート(PC)/硬質プラスチック | 多くの自治体では燃えるゴミ(※) |
ケース | ポリプロピレン(PP)/硬質プラスチック | 多くの自治体では燃えるゴミ(※) |
ジャケット | 紙 | 資源ごみ、紙類 |
梱包フィルム | ポリ塩化ビニル(PVC)等/プラスチック | 容器包装プラスチック/プラごみ |
(※自治体によって分別種は異なる場合があります)
主にプラスチックということはプラごみ?と思いきや、そうではありません。
ひと口にプラスチックゴミといっても、硬質プラスチックと軟質プラスチック、プラスチック製品そのものか包装用プラスチックなのかといったように、分別方法が異なります。
以下で、さらに詳細にご説明します。
ディスクやケース、多くの自治体では燃えるゴミ
東京23区の複数の区や横浜市、大阪市など主要な都市や、その周辺都市の分別ルールを調べてみました。
東京23区、大阪市、横浜市、名古屋市、福岡市、といった主要都市の多くでは「燃えるゴミ」
一方で、次のような例外も多数あり地域によってバラバラのようです。
- 千葉市や藤沢市などでは「不燃ゴミ」
- 広島市や松戸市、海老名市などでは「プラスチックゴミ」
- 京都市など一部では「拠点回収」
全体的な印象としては「燃えるゴミ」が7割、次に「プラスチックごみ」が2割、「不燃ゴミ」「その他」が残り1割といったところでしょうか。
「新プラ法」過渡期にあるプラ分別
プラスチックは燃えるゴミ扱いの自治体もまだ多いですが、分別回収してリサイクルというところも増えています。
プラスチックを取り巻く状況はちょうど過渡期にあると言えます。
レジ袋有料化などで話題になったプラスチック問題をはじめ、いかに分別してリサイクルするかがゴミ処理においても大きなレンドになっています。
少しでも理解を深める助けになれれば幸いです。
硬質プラスチックの回収も始まっている
先に挙げた広島市や松戸市、京都市などでは、CDのような硬質プラスチックを分別回収してリサイクルに繋げています。
というのも、2022年4月、日本では「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」通称「新プラ法」が施行されました。
従来は容器包装リサイクル法のもとで容器包装プラスチックのみを「プラごみ」として分別回収していましたが、新プラ法によって、硬質プラスチック(製品プラスチック)もリサイクル推進しましょう!となったわけです。
これによって、硬質プラスチックの分別回収が徐々に始まってきています。
CDに限らず、現在は「燃えるゴミ」になることが多いおもちゃや雑貨類などの硬質プラスチックは、今後、「プラスチックゴミ」等として分別項目が変わってくることが予想されます。
プラごみ(容器包装プラスチック)と硬質プラスチックは別物
あまり意識されることはないと思いますが、日本では、プラスチック製品のリサイクルを促進するために、容器包装プラスチックとその他のプラスチックを区別しています。
現在、「プラ」マークが表示されリサイクルされているのは、「容器包装プラスチック」のみです。
CDで言うと、ディスクやケースは硬質プラ、包装フィルムは容器包装プラです。
しかし、この分類が混同されがちで、特に、硬質プラスチックは容器包装プラスチックには含まれないという点で、注意が必要です。
どのように分けられるかというと次の通り。
- 容器包装プラスチック
- 商品を入れる容器や商品を包む包装に使用されるプラスチックのことを指します。 例)お菓子の袋やラップ、洗剤の容器など
- これらは容器包装リサイクル法の対象となり、容器包装リサイクル協会を通じて事業者が再商品化の責任を負います。
- 硬質プラスチック(製品プラスチック)
- 容器包装プラスチックとは異なり、商品そのものがプラスチック製であるもの。例)おもちゃや文房具、家具や雑貨など
- 容器包装リサイクル法の対象外
硬質プラスチックは強度や用途の関係でいろいろな材質が混ざっていたりで再利用が難しいのだそうです。
なんともややこしいですが、正しい分別によってリサイクルの効率を高め、持続可能な社会づくりに貢献できますので、意識してみてください。
海洋プラスチック問題やレジ袋有料化など、一時話題になったプラスチック問題についても調べてみました。
プラスチックゴミの世界はかなり奥が深かったので、別途詳細に記事にしたい思います。
CD/DVD回収・リサイクルサービス
「新プラ法」などによってプラスチックのリサイクルが新たなステージに進み始めているとはいえ、多くの自治体では家庭から捨てられるCD /DVDの大半は焼却処分されることになります。
そこで、自宅のCD/DVDを確実にリサイクルに回す方法として、次の「捨てかた」をお勧めします。
ブックオフのCDプラ事業
本を売るなら♪でお馴染みのブックオフでCD /DVDを捨てる際の悩みを解決する画期的な取り組みが始まっています。
ブックオフでは、年間約2400万枚のCD・DVDを買取りそのうち販売できずに廃棄されるものが年間1700トンにも及ぶそうです。
そしてあまり知られていませんが、これらの廃棄されるCD・DVDから良質なプラスチック資材を回収し、自社ブランド「CDプラ」として再生プラスチック資材を製造・販売しています。
この取り組みは、廃棄物を減らしと同時に同時にプラスチック製造時のCO2の排出量も抑制し、さらに新しい資源としての価値を生み出しています。
単なる廃棄物処理を超え、サステナブルな社会構築に向けた新しい試みです。
皆さんも店舗にCDやDVDを持ち込むことで、このリサイクル活動に参加することができます。
買取が可能なものは買取ってもらいお小遣をえると同時に、それ以外のものもCDプラ事業の原料として活用される。
ゴミとして捨てようとしていたものがお小遣いとプラ減量に変わるという魔法のような取り組みです。
捨てる代わりに持ち込むことで、環境保護に貢献し、新たな資源の創出にも一役買うことができ、利用しない手はありません。
店舗へ持ち込む時間がないという方も、自宅から宅配で買取してもらうことも可能です。
これまで当サイトでは、営利ではなく個人の善意で行動が変わることが理想と考えて、リサイクル業者さんや引き取り業者さんなどはあまり扱ってきませんでした。
しかし、自社で出る廃棄品を自前でリサイクルして自社ブランドで資源化するというブックオフの取り組みはユーザーメリットもあり、環境にも貢献する素晴らしい取り組みだと思い、今回紹介させていただきました。
ぜひ、ご活用ください。
まとめ
この記事では、CDやDVDを正しくそして環境に優しく処分する方法を紹介しました。
CDやDVDはプラスチック製ですが、まだ多くの自治体では燃えるゴミとして焼却処理されることが多く、硬質プラスチックのリサイクルはまだ浸透していないというのが現状です。
そんな中で、我々ができる環境にやさしい「CD/DVDの捨てかた」として、ブックオフのCDリサイクルの取り組みを紹介しました。
私たち一人ひとりが意識して行動を変えることで、大きな変化を生み出すことができます。
次にCDやDVDを手放すときは本記事を参考に、より良い「捨てかた」を選択いただけると幸いです。