【布団の捨てかた】粗大ゴミ?燃えるゴミ?リサイクルという選択肢も
古くなった布団、いざ捨てるとなるとかなりハードルが高いのではないでしょうか?
この記事では、使わなくなった布団の適切な「捨てかた」とその注意点を解説します。
布団をリサイクルするための回収サービスの活用や、リサイクルを見据えたサステナブルな布団を選択することで、環境負荷を軽減しより良い未来につながります。
布団の捨てかたに悩んでいる方や、少しでも環境に貢献したいという方の参考になれば幸いです。
自治体のゴミ回収:基本は粗大ゴミ。地域によっては小さくして可燃ゴミでもOK
布団の捨てかたは、自治体によって異なりまが、一般的には以下の2つの方法に別れます。
- 粗大ゴミとしてお金を払って捨てる
- 可燃ゴミとして無料で捨てる
①粗大ゴミとして有料で捨てる
布団のような大型ゴミは、一般的には粗大ゴミとして捨てることになります。
粗大ゴミに出す場合は、事前に申し込みのうえ自治体指定のシールをコンビニ等で購入し、指定日に指定場所に置いておけば回収してもらえます。
布団を粗大ゴミとして出すには、まず、お住まいの自治体の粗大ゴミ受付センターに電話して、収集の予約を取ります。
※収集日が2週間後といったことも多いので早めの予約をお勧めします。
コンビニ等で指定の料金を支払い自治体指定の収集シールを購入ます。
収集日の朝に、見やすい場所にシールを貼って指定場所に置いておけば回収してくれます。
粗大ゴミセンターに自分で持ち込むことができる自治体もあります。その場合は、収集予約ではなく持ち込み予約をして、自分で車で持ち込みます。
※布団を小さくたたんで紐で縛り、ばらけないようしましょう。
以前は、電話での受付や、年季の入ったWEBサイトでの受付のみでしたが、最近では専用のアプリやLINE等で予約受付ができる自治体も増えてきました。
料金の支払いもオンライン決済できる自治体もあるようです。やっとDXが進んできたという印象です。
濡れた布団は重くなるので回収が大変だそう。
雨の日の回収の場合はビニールで覆うなど、雨に濡れないように配慮するようにしましょう。
②可燃ゴミとして無料で捨てる
自治体によっては、「1辺の長さが30cm未満(50cm未満)」や「指定ゴミ袋に入れば」という条件付きで、可燃ゴミとして処分可能なところもあります。
1辺の長さが30cm未満になるようにハサミなどで小さく切ります。
中綿布団や羽毛布団は、一部を切って中の綿や羽毛を取り出し、少しずつゴミ袋に入れれば全て切り刻む必要はなさそうです。
このとき、糸くずやほこりが飛び散るので、大きいビニール袋の中などで切ると良いです。
細かくした布団を指定のゴミ袋に入れます。
パンパンに詰め込みすぎると指定サイズをオーバーして回収してもらえない可能性があります。
また、袋が破れ中身が散乱すると集積所が大変なことになる可能性があるので、少しずつ適度な量を入れるようにしましょう。
燃えるゴミの日に、集積所においておけば処分完了です。
切り刻むというこの方法、毛布やブランケットといった薄手の布団の場合は良いですが、分厚い布団や羽毛布団などは解体作業が非常に大変です。
布団を切り刻むといってもどんなハサミできるのかもイマイチ想像できませんね。
現実問題、よほどの事情がなければ粗大ゴミとして処分するのが無難なのではないでしょうか。
自治体のゴミ回収:ほとんどの布団は焼却処理
ところで、自治体が回収してくれた布団は、その後どうやって処理されるのでしょうか?
残念ながら、ほとんどの布団は焼却処分されています。
粗大ゴミの場合
粗大ゴミとして回収された布団は処理施設に運ばれ、大型の破砕機・切断機によって小さく切断され、燃えるゴミと同様に焼却施設に送られ燃やされます。
ギロチン型の大型破砕機で、布団のほか、絨毯やマットレスなどもザクっと一刀両断できるとのこと。
燃えるゴミじゃなくても、結局燃やされ灰になる運命なのですね。。
そう考えると、粗大ごみの回収手数料は切断のための手数料と言っても良いのかもしれません。
焼却処理
燃えるゴミとして出した場合も、粗大ゴミとして出した場合も、ほとんどの場合はゴミ焼却施設で一緒になります。
布団は燃えやすい素材でできていて出てくる灰の量も少ないため、焼却処理には向いているとのこと。
綿や羽毛といった天然資源も灰になって埋め立てられる、と考えると、少しもったいないと思ってしまうのは私だけでしょうか?
ゴミを燃やした時の熱を発電に利用する「ゴミ焼却発電」施設もあるので、そこでは、捨てた布団が電気に変わったという見方もできるのかもしれませんが。。
焼却処分するということは、少なからず
- 二酸化炭素やダイオキシンなどを排出し、温暖化や大気汚染の原因になる
- 燃やした後の灰は埋立処分されるため、土壌汚染や生態系にも影響を与える
ということです。
新しい布団を生産する過程も考えれば、布団を捨てて焼却処理されるという現状は、決して良い状態だとは言えません。
そこで以降では、ただ燃やされるのではない「より良い捨てかた」についてご紹介します。
より良い「捨てかた」:実は選択肢はたくさん
環境負荷を軽減し、より良い社会や未来につながるサステナブルな「布団の捨てかた」とはどういうものでしょうか?
調べてみると、実はいろいろな取り組みやサービスがすでに展開されています。
以下で紹介するような回収サービス等を活用し、布団のリサイクル、資源の有効活用に貢献してみてはいかがでしょうか?
susteb(サステブ)
不要な布団を自宅まで回収に来てくれるサービスです。
HPから申し込みをすると専用の回収袋が送られてくるので、それに不要な布団を入れて集荷をお願いすれば、簡単に回収してもらえます。
専用の袋に入る分だけ詰め放題らしいので、一度に3枚程度は処分してOKとのこと。
回収された布団は、洗浄・滅菌されたのち、新しい布団や座布団といった製品に生まれ変わります。
あなたのいらないを、誰かのほしいに。
引用元:SUSTEB
このようなビジョンを掲げてサービス運営されており、すでに20万枚以上の寝具を回収された実績もあるそうです。
費用はかかってしまいますが、有料でも良いから楽に処分したい、捨てた布団が焼却処理されるのは心苦しい、リサイクルにこうけんしたいという方には大変おすすめなサービスです。
ぜひ、下記リンクより公式HPを確認してみてください。
まさに私が当サイトで紹介したかった、「捨てかた」に選択肢をという考えに合ったサービスです。
ぜひ利用を検討してください。
グリーンダウンプロジェクト
グリーンダウンプロジェクトは、使わなくなった羽毛製品を回収し、洗浄・精製加工して新たな羽毛製品に生まれ変わらせるという取り組みです。
全国のイオンモールなど、協力店舗で対象の羽毛製品を無料で回収してくれます。
好日山荘やURBAN RESEARCH DOORSといったお店で、ダウンの寝袋などと合わせて羽毛布団も回収してくれます。
各店舗の回収対応製品については公式HPで確認できますので確認してみてください。
お近くの店舗へ持ち込み可能という方は、こちらのサービスの方がリーズナブルで良いかもしれません。
回収サービス活用のすすめ
これらの回収サービスにより、廃棄物の削減に加え、資源の有効活用にも貢献できます。
また、サービスの中には寄付や再販を行っているものもあります。
不要になった布団が再利用されて必要な誰かの元へ届けられるというのは、とても気持ちの良いものです。
ご自身の状況に合ったサービスをぜひ活用してみてください。
より良い製品の選択:買う時から考える
布団の捨てかたを考える前に、布団の選びかたを考えることも大切です。
布団の選びかたによって、長く使えて捨てる必要がなくなったり、捨てるときの環境負荷が低くなったりします。
次に布団を買い換える際は、以下のような製品も検討されてはいかがでしょうか。
エシカルダウン・リッチ:100%リサイクル素材のサステナブルな布団
ペットボトルを原料にした100%リサイクル素材で作られた「人工羽毛」の掛け布団です。
- FP730と羽毛に匹敵する保温力
- 洗濯に加えて、乾燥まで自宅でできる
- アニマルフリーで100%再生素材
- お値段もリーズナブル
と、かなり良さそうです。
実際に使ってみたわけではありませんが、羽毛布団の繊細さや手入れの手間などを考えると、メリットを感じる方も多いのではないでしょうか。
こういった製品を選択することで、眠りの質は下げずに、環境負荷だけを下げる、そういった選択肢が増えると良いですね。
エアウィーブ:高級マットレスは環境にも優しい
高級マットレスとして名高いエアウィーブですが、サステナビリティにも力を入れているようです。
スプリングやウレタンで作られている多くのマットレスがリサイクル不能で粗大ゴミとして処分されています。
寝具のリサイクル率は2%程度しかないのだとか(エアウィーヴHPより)
対して、エアウィーブはポリエチレンを素材としたエアファイバーで作られており、使用後は分解して再びプラスチック素材としてリサイクルできます。
リサイクルした素材でもう一度新しいマットレスを作る「水平リサイクル」にも取り組んでいて、古くなったが新しいものに生まれ変わるという循環を産んでいます。
加えて同社では、生分解性エアファイバーも開発しているとのことで、廃棄の際にもゴミを一切出さない、人にも環境にも優しい、そんな寝具を目指しているそうです。
さすが高級マットレス、目指しているところもレベルが高いです。
ぜひ期待したいです。
ちなみに、我が家もエアウィーブを愛用しております。
まとめ
この記事では、より良い布団の「捨てかた」について紹介しました。
布団を捨てる機会は多くないと思いますが、私がこのサイトを作るきっかけになったものなので、あえて最初に取り上げました。
地域のルールに従って適切に処理することが大前提ですが、可能なら回収サービスの活用もぜひ検討してください。
また、布団の選びかたひとつで、捨てかたも変わります。
「捨てかた」の選択肢を広げることで、環境負荷を軽減し、より良い未来につなげることができますので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。