【クレジットカードの捨てかた】そのまま捨てていいの?安全に、正しく
このカード、もう使わないけどそのまま捨てていい?
燃えるゴミ?プラスチック??

ちょっと待って下さい!
カードは個人情報のかたまり。番号・氏名・磁気ストライプ・ICチップは読めない形に破壊してからが前提です。
この記事では、まず安全な破壊、つぎに自治体の分別(何ゴミ)、最後に回収後の行き先(環境面)までを順に見ていきます。
まずは安全!間違いない破壊手順を確認

クレジットカードやキャッシュカードはそのまま捨てるだけでは不十分です。
カードは番号・氏名・磁気・ICなど情報が詰まった媒体。
“読めない形”にして情報を抜かれない状態を作ることが、犯罪や不正利用の予防になります。
安全に捨てるための手順
- 番号と氏名の列を、縦→横→斜めの順に角度を変えて分断。
- 読める断片が残らないことを確認します。
- 裏面の黒い帯を帯に直交する向きで2〜3回。
- 帯の層そのものを裂くイメージで切ります。
- 表面の金色チップの四隅に切り込みを入れ、細かな欠片へ。
- 内部配線が切れているか目視でチェック。
- カード外周に沿った配線を断つため、縁を小さく欠くor角を一片切り落とします。
- これでタッチ機能は無力化へ。
- できた小片をランダムに混ぜる→小袋へ封入。
- 1袋にまとめず、2〜3袋に分けます。
- 小袋A/B/Cを収集日をずらして出す計画に。
- ごみ袋の奥に入れ、飛散防止を。資源プラ地域でも同様です。
- 紙の明細や台紙も細断→小袋に分散。
- カード本体だけでなく周辺情報も一緒にケアします。
カード対応・マイクロカットのシュレッダーを使うと、STEP4までが短時間で完了します。
次に分別!主要都市の「何ゴミ?」

クレジットカードは軽くて小さく、見た目は同じでも自治体の設計思想によって扱いが分かれます。
近年は容器包装に加えて製品プラスチックまで資源回収する都市が増える一方、従来どおり可燃(燃やす)/普通ごみとする地域も少なくありません。
| 自治体 | 分別の目安 | 注記 |
|---|---|---|
| 東京都・新宿区 | 資源プラスチック(容器包装+製品プラを一括回収) | 2024年4月から製品プラも資源回収へ。出し方の細則あり |
| 横浜市 | 燃やすごみ(プラ製品は原則こちら) | 品目集でプラ製品は燃やすごみの記載(カード専用品目の明示はなし) |
| 名古屋市 | 可燃ごみ(明記) | 「クレジットカード=可燃ごみ」と明示 |
| 大阪市 | プラ資源の一括収集へ移行 | 2025年4月から「容器包装+製品プラ」の一括収集開始。100%プラ製品は資源回収対象に |
| 札幌市 | 燃やせるごみ(明記) | ごみ分別辞典に「クレジットカード=燃やせるごみ」 |
多くの自治体では可燃/燃やすごみ扱いですが、プラスチック資源(容器包装+製品プラ)として回収する地域も増えています。
まず安全破壊 → そのうえで最新の自治体ページを確認しましょう。
なぜ分別?カードの素材と構造
そもそも、カードは何でできている?

一般的なクレジットカードはPVC(ポリ塩化ビニル)を芯に、印刷層・保護層を重ねた積層体。
裏面には磁気ストライプ、表面にはICチップ、タッチ決済用の外周アンテナも備わります。
見た目は一枚でも、性質は“薄い情報機器”に近いのが実態です。
“資源”と“可燃”に分かれる理由
分別が割れるのは、自治体の回収設計と優先順位が異なるからです。
近年は製品プラの資源回収が広がる一方、カードのような小型・多層構造は資源ルートでの選別・異物管理が難しい面もあり、可燃/普通ごみに整理する自治体もあります。
情報部位と「読める/読めない」

カードを半分だけ切っても、磁気トラックやICが残れば読み取り余地が生じます。
安全の基本は、番号・氏名・磁気・IC・外周アンテナを意識して分断/無力化すること。
だから分別の前に安全破壊が必要なのです。
例外:メタルカードは返却が基本
アメリカン・エキスプレスなどのメタルカードは自宅での破壊が困難。
返却用封筒での返送が案内されています(更新・再発行時に同封、未所持なら問い合わせで取り寄せ)。
安全性を一段上げるシュレッダー

手作業でも壊せますが、均一で微細な裁断ができるシュレッダーは“安心の一手”。
外周アンテナや磁気層の無力化が安定し、作業時間も短縮できます。
- マイクロカット基準(復元耐性が高い)
- カード対応の明記(取扱説明書で要確認)
- 使い勝手は連続使用時間/静音性/ダストボックス容量で比較
1) ハサミ(ピンポイント破壊・低コスト)
サンスター文具|シュレッダーはさみ S6301401
番号・氏名・ICまわりを狙って極小片にして持ち出し不要で即処理できます。
- 切りくず:おおむね約2.2×3mm相当の極小サイズ
- ツメ付きで硬い媒体にも割り入れしやすい
2) 手動シュレッダー(静音・卓上)
ナカバヤシ|ハンドシュレッダー HES-H01W
ハンドル式で静か。カード投入口あり、カードは5分割で破壊できます。
- 投入口:紙A6幅/カード対応
- 細断:紙=クロス(約3×20mm)/カード=5分割
3) 自動(電動)シュレッダー(時短・細密)
サンワダイレクト|400-PSD063W(マイクロカット)
マイクロカットで復元耐性が高く、もちろんカード対応。
連続使用10分と家庭用としては余裕があり、まとめて処理しやすいモデルです。
- 細断形状:マイクロカット(詳細は商品ページ参照)
- 用途:書類/カード/メディアの破壊に
捨てる前のチェックリスト(トラブル防止)
捨てる直前のひと手間が、あとからのトラブルを防ぎます。
必要に応じてスクショや控えを残しつつ、上から順に確認してください。
支払い・サービスの切替
- 公共料金・通信・保険・税など
- 自動支払いを新カード/口座へ変更
- サブスク/アプリ課金(例:動画・音楽・クラウド)
- 支払方法を変更
- ECサイト(例:Amazon/楽天/各社公式)
- 「お支払い方法」から旧カードを削除
- スマホ/ID決済(例:PayPay/楽天ペイ/d払い など)
- 紐づけカードを変更
カード固有の手続き
- リボ・分割・ボーナス払いの残高を確認
- 支払方法の変更が必要な場合あり
- ポイント/マイルの移行・失効日を確認
- 家族カード・ETCカードの停止・回収
- 必要ならETCマイレージの登録情報も見直し
- Apple Pay/Google ウォレット等のウォレットからカードを削除
- 返金・キャンセルが見込まれる支払いがないか確認
- 返金先・方法/注文履歴・領収書の保管
- 法人カードは自己処分せず、社内規程に従って返却・廃棄
まとめ:安全第一、そのうえで“より良い手放しかた”を
クレジットカードは「情報の塊」です。
番号・氏名・磁気ストライプ・ICチップ、そして外周アンテナまで読めない形に破壊し、破片は複数袋・複数回に分けて出す——まずはこの安全対策が前提です。
そのうえで分別は自治体の最新ルールに従うのが基本です。
安全破壊 → 地域ルール順守、この二段構えが最適解です。
捨て方ひとつで、あなたの情報も、未来の環境も守れます。
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