【水筒(断熱マグ)の捨てかた】素材ごとに捨てかた注意!回収サービスも紹介
SDGsブームの中で、誰でも取り組めるエコ活動として一時期ブームになったマイボトル。みなさん継続して使用できていますか?
流行りに乗って買ったものの使わなくなって戸棚に眠っているもの、使い倒して買い替えのタイミングが来たもの、それらの捨てかたに迷わている方もいらっしゃると思います。
この記事では、使わなくなった水筒や断熱マグを適切に処分するための方法を解説します。
サステナブルな活動として活躍してくれた水筒ですから、それら自身もリサイクルなど適切に処分できるよう、ぜひご参考ください。
まずは材質を確認:金属?プラスチック?ガラス?
最近は水筒や断熱マグにも様々な種類のものがあり、ステンレスやアルミ、プラスチック製など、それぞれ材質によって捨てかたが異なります。
これらの素材の多くは「燃えないゴミ」として分別する必要がありますが、自治体によっては「資源ゴミ」として回収している場合もあります。
自分の住んでいる地域の分別ルールを確認し手順に従って適切に処分することが大事です。
水筒を捨てるための4ステップ
水筒を捨てる場合は、次のステップで準備をしましょう。
本体が金属、蓋や飲み口が樹脂、パッキンはゴム製など様々な材質が使用されています。それぞれ取り外して分別しましょう。
ゴミ収集やリサイクルにおいて、汚れや中身が残っていると衛生面や作業者負担の面で非常に厄介です。
処理してくれる人のことも考え、綺麗な状態でゴミに出しましょう。
本体や付属品の材質を確認しましょう。
刻印や印字がしてある場合もありますが、ぱっと見でわからない場合は取説やメーカHP等を確認しましょう。
「金属ゴミ」「不燃ごみ」など材質ごとに決められた日に決められた場所にゴミ出ししましょう。
ステンレス製ボトル(真空断熱ボトル)の分別方法
軽くて丈夫で錆びにくい金属製で、2層の断熱加工によって軽量、コンパクトなボトルなのに断熱性も高いという特徴から、現在主流の水筒・断熱ボトルがステンレス製です。
各メーカから様々な容量・デザインのものが販売されていますが、やはりサーモスやタイガー魔法瓶あたりが有名でしょうか。
ステンレス自体は丈夫でも、使い込んでいくと蓋やパッキンが劣化して漏れやすくなるなど、意外と買い替え機会は少なくありません。
一般的にはパーツごとに材質が異なり、次のように分別されることが多いです。
- 本体:ステンレス → 金属ゴミ、資源ゴミ、不燃ゴミ
- ふた:樹脂製(プラスチック) → 燃えるゴミ
- パッキン:ゴム製 → 燃えるゴミ
蓋やパッキンのプラスチックやゴム部は基本的には燃えるゴミですが、本体の金属部はきちんと分別して捨てさえすれば基本的にほぼ全て分別されてリサイクルされます。
最後の捨てかたさえ間違えなければ金属リサイクルによって資源が循環するので、金属製の水筒は確かにサステナブルといって良いでしょう。
ステンレス製の場合、落として凹むということはあっても本体そのものがダメになるということはあまりないような気がします。
蓋や飲み口といったプラスチックやゴムの部分のみ取り替えて長く使うというのが最良の選択だと思います。
ガラス製魔法瓶は捨てにくい。。
昭和から平成初期にかけて、水筒といえばガラス製の魔法瓶でした。
金属加工技術の向上により、ステンレス製の2重層の断熱タンブラーに取って代わられましたが、それまでは断熱魔法瓶はガラス製でしか作れなかったそうです。
今でも現役で使われている家庭もあるかもしれませんが、重くて大きい、落とすと割れるというデメリットから特に持ち運び用途では滅多に見ることはなくなりました。
このガラス製魔法瓶の水筒は、処分するのが少々厄介です。
- 本体:ガラスの断熱槽の外側をステンレスやアルミニウムの外装で覆っている →分解が難しいので素直に不燃ゴミ
- ふた:樹脂製(プラスチック)や金属製 → 燃えるゴミや不燃ゴミ
- パッキン:ゴム製 → 燃えるゴミ
内側にガラスの断熱層があり、それをステンレスやアルミニウムまたはプラスチックといった別の素材で保護するように作られているため簡単に分解することができません。
この場合は素直に不燃ごみに出しましょう。
不燃ごみ処理施設やリサイクルセンターに運び込まれ、そこでスクラップにされて可能な範囲でリサイクルに回されるようです。
私も小学生の頃はガラス製の魔法瓶の水筒を使っていて、重い水筒を首から下げて登下校していたのを覚えています。
そして、水筒を落として中の魔法瓶が割れて怒られたという懐かしい記憶。。
強化プラスチック製ボトル
強化プラスチックの加工技術が発達したことで、近年ではプラスチック製の2重の断熱タンブラーも見かけるようになりました。
一言でプラスチック製と言ってもポリプロピレン(PP)やポリカーボネート(PC)など、材質はさまざまです。
- 本体:強化プラスチック(PPやPC) →基本的には燃えるゴミ
- ふた:強化プラスチック →基本的には燃えるゴミ
- パッキン:ゴム製 → 燃えるゴミ
一部自治体では、「製品プラ」も「プラごみ」として混合回収しているようですが、多くの場合は「燃えるゴミ」として捨てることになります。
製品のラベルを確認のうえ、自治体のルールに沿って処分しましょう。
近年、プラスチックのリサイクルが盛んになってきましたが、強化プラスチックのような製品プラスチックはまだリサイクルフローが整備されていないようです。
プラスチックならリサイクルできると思っていましたが、基本は焼却処理が中心なんですね。
ひと口にプラスチックといってもPPやPCなど材質が様々で、きちんと分けないとリサイクルが難しいとのこと。
リサイクル推進のためにはゴミを捨てる側の協力が不可欠です。
これらの記事でもプラスチックのリサイクルについて触れていますので、興味があればぜひご覧下さい。
ステンレス製魔法瓶の回収サービス
ごみ収集に出す以外にも、ステンレス製の断熱マグ(魔法瓶)を処分するための良い方法があります。
メーカ各社が回収しリサイクルに取り組んでいますので、それらの取り組みを利用することでエコかつお得に処分することができます。
そんな水筒をサステナブルに廃棄するための各社の回収サービスについて紹介します。
サーモスの店舗回収
サーモスでは、使用済みのステンレス製魔法びんを回収し再資源化を目指すサービスを提供しています。
「ボトル」「タンブラー」「スープジャー」などのステンレス製製品を対象の直営店舗(サーモスストア)で回収し、回収された製品はリサイクル業者のリバー株式会社によって処理され、再生材として様々な製品に再利用されます。
回収対象製品は、ステンレス製魔法びん構造のボトル、タンブラー、スープジャーで、メーカーの指定はありません。
回収に協力すると店舗で使用できる5%OFFの下取りクーポンが提供され、お得に買い物ができます。
他社製品でもOKとのことなので、近くにサーモスストアがある場合は活用してみてください。
対象店舗や詳細は、公式サイトをご覧ください。
タイガー魔法瓶:回収ボックス
タイガー魔法瓶も、サステナビリティへの取り組みの一環として、使用済みステンレス製ボトルの回収サービスを実施しています。
次の写真のような回収ボックスを全国に361ヵ所(2023年6月時点)に設置されており、今後も設置場所の拡大を推進していくとのことです。
回収されたステンレス製ボトルは、リサイクル専門業者によって分別・処理され、再生ステンレス材や再生ポリプロピレン樹脂製品に生まれ変わります。
タイガー魔法瓶は、2030年までに使用済みステンレス製ボトルの回収率を10%にし、リサイクル樹脂を使用したステンレス製ボトルの割合を50%にすることを目標に掲げ、頑張っています。
イオンやハンズなど身近な店舗にも設置されているようなので気軽に持ち込めますし、もちろん他社製品でもOKとのこと。
回収ボックス設置場所は公式サイトに載っていますのでご確認ください。
サーモスの対象店舗は全国に数カ所しか無いので、持ち込み可能な方は限られるかもしれません。
タイガーのボックスは比較的見つけやすいかもしれません。私もイオンで見かけたことがあります。
部品を取り替えることで長く使う!
ここで一度、水筒を処分するタイミングを考えてみましょう。
落として割れたという場合は仕方がないですが、ステンレス製のものであれば多少凹んでも問題なく使い続けることができます。
物理的に破損しない限り、基本的には断熱効果が悪くなるということも無いでしょう。
水筒を交換するタイミングは案外、本体以外の蓋やパッキンが劣化して中身が漏れやすくなったといったことが原因であることが多いのではないでしょうか?
これは非常にもったいないことです。
本体性能は健全なのに捨てられてしまう水筒割合がかなり高いのではないでしょうか。
そこで、部品の交換サービスや部品のみ購入できる製品を調べてみました。
Thermos(サーモス)の部品販売サービス
サーモスの真空断熱ケータイマグでは、キャップユニットやパッキンセット、飲み口などの交換用部品が公式通販サイトやECサイトなどで購入できます。
各部品それぞれ数百円程度で売られており、通常1〜3日程度でお届けとのことなので、手軽に注文できてよさそうです。
飲み口やパッキンは衛生面でも気になるので、定期的に交換しながら使っていくのが良さそうですね。
蓋やパッキンを交換することで保温・保冷効果も向上させることができるそうです。
ただし、下記は注意が必要です。
部品のみ交換できる製品やサービスについては、以下のページに詳しく書いてありますので参考にしてみてください。
そのほか、Amazonや楽天市場、YahooショッピングなどのECサイトでも部品購入は可能です。
象印パーツダイレクト
象印の場合は、ご購入の販売店または象印パーツダイレクトというオンラインストアで部品・消耗品の販売を行っています。
水筒だけでなく、ポットや炊飯器といった象印製品全般の部品販売に特化したストアのようで、製品検索や部品検索機能も充実しており、サーモスと比べて部品を買いやすい印象です。
こちらも、パッキンや蓋、飲み口といった部品が、数百円程度で販売されています。
購入金額5000円以下で送料がかかりますが、330円とサーモスよりは少しリーズナブルです。
割と古い型の製品も部品の取り扱いをしているようなので、探されている方は一度検索してみることをお勧めします。
そのほか、Amazonや楽天市場、YahooショッピングなどのECサイトでも部品購入は可能です。
タイガー魔法瓶
タイガー魔法瓶の場合は、前の2者と違って公式HPの製品紹介ページから直接部品購入もできるようです。
ことらも同様にパッキンや蓋が数百円から1000円程度で販売されています。
そのほか、Amazonや楽天市場、YahooショッピングなどのECサイトでも部品購入は可能です。
まとめ
この記事では、「水筒(断熱マグ)の捨てかた」について紹介しました。
サステナブルな活動として活躍してくれた水筒ですから、それら自身もリサイクルなど適切に処分されるよう本記事が参考になれば幸いです。