【タオルの捨てかた】燃えるごみでOK?“古布扱い”と回収サービスの活用ガイド

古くなったタオル、普通に燃えるごみでいいんじゃないの?

ちょっと待ってください!
多くの自治体では“古布”として資源回収されているんです

実は、タオルの多くは資源ごみ(古布)として回収の対象になっています。
「でも布製なのに資源ごみじゃないこともあるの?」──そう思った方もいるかもしれません。
この記事では、自治体によって異なるルールを丁寧に解説しながら、再利用や回収プログラムの活用、長く使えるタオルの選び方までご紹介します。
タオルは「古布」?燃えるごみにしないで

多くの自治体では、タオルは衣類やシーツなどと同様に「古布」として資源ごみの回収対象になっています。捨ててしまう前に、まずは資源としての回収が可能か確認しましょう。
ただし、一部の自治体ではタオルが古布に含まれず、「燃えるごみ」として出すよう指定されている場合もあります。
実際の自治体ルールを見てみましょう。以下は代表的な地域の例です:
自治体 | 分別区分 | 備考 |
---|---|---|
東京都23区 | 燃やすごみ | 古布回収の対象外(例:杉並区・江東区など) |
名古屋市 | 資源ごみ(古布) | タオル類は古布として回収対象に含まれる(出典:名古屋市) |
大阪市 | 普通ごみ | 資源ごみの対象外 |
川崎市 | 資源(古布) | タオル・シーツ・布団カバーなども回収対象 |
千葉市 | 資源ごみ(布類) | 布類にタオル含む。雨天時の出し控えを推奨 |
横浜市 | 古布 | タオル類も古布回収対象に含まれる |
タオルが古布にならない場合の理由とは?
一部の自治体ではタオルを「資源ごみ」に含めていないことがあります。
その背景には、以下のような理由があります:
- 再資源化しにくい混紡繊維(綿×ポリエステルなど)が使われている
- 汚れや臭いが残りやすく、再利用に不向きと判断される
タオルの回収プログラム・再資源化の事例

タオルは「使い古したら燃えるごみ」というイメージが根強くありますが、実はさまざまな企業や団体が「タオルを資源として活かす」ための回収・リサイクルプログラムを展開しています。
中には、お店に持ち込むだけで再利用に繋がる仕組みや、特定のブランド製品を回収して素材循環に役立てる取り組みも。
こうした動きは、単に“捨てる”以外の選択肢を提供し、持続可能な暮らしにも一歩近づくきっかけになります。
ここでは、誰でも参加しやすい回収プロジェクトや、有名ブランドの具体的な取り組みを紹介します。
無印良品「BRINGプロジェクト」タオル・衣類回収
- 対象:
- 不要になった無印良品の衣類やタオルなど(一部店舗では他社製品も可)
- 回収方法:
- 店内の回収ボックスに投函(対応店舗は公式サイトで要確認)
- 活用方法:
- 一部はウエス(工業用雑巾)や断熱材へ再資源化
- 着用可能な状態のものは発展途上国などへ再利用
ユニクロ「RE.UNIQLO」衣類リサイクルプログラム
- 対象:
- ユニクロを含むファーストリテイリンググループの全ブランド製品(※一部店舗では他社製品も受付)
- 回収方法:
- 全国のユニクロ店舗に設置された専用ボックスへ投入
- タオルの扱い:
- 公式には衣類中心だが、タオルも状態や店舗によって回収実績あり(※店舗での確認推奨)
- 活用方法:
- 難民支援団体への寄贈(防寒・衛生用品として活用)
- 繊維リサイクル素材「Re.Uniqlo」への再生
TerraCycle × LUSH バスタオル回収
- 対象:
- 使用済みのバスタオルやハンドタオル(LUSH製品以外でも可な場合あり)
- 回収方法:
- キャンペーン時に対象店舗で受付(不定期開催)
- 活用方法:
- TerraCycleが回収・選別し、再資源化または再利用
- 素材によってはペットボトルやプランターなどへの再生も
地域プロジェクト例:今治市サーキュラーエコノミー
- 背景:
- 今治市はタオル産業の集積地として有名。地元企業と自治体が連携し、廃棄タオルの再資源化モデルを構築。
- 主な再資源化方法:
- 汚れたタオルは粉砕し、ウエス(清掃用布)として企業向けに再流通
- さらに使用済みウエスを回収し、RPF(固形燃料)として再利用
このように、タオルも“使い終わったら捨てるしかない”という時代は変わりつつあります。
あなたの一枚のタオルも、次の命につなげられるかもしれません。
まずは最寄りの店舗やプロジェクト情報を調べてみてはいかがでしょうか?

回収されたタオルはどうなる?

タオルは回収後、その状態や素材に応じてさまざまな形で再活用されています。
- ウエス(雑巾)として再利用
- 傷みがあっても吸水性・柔らかさを活かして、工場や整備現場などで使われる雑巾に。
- 最もポピュラーな再利用法のひとつです。
- 繊維リサイクル(断熱材・吸音材など)
- 細かく繊維状にほぐして、建材や車の内装材などに加工。
- タオルの素材そのものが、別の用途で生まれ変わります。
- 固形燃料(RPF)化して発電に利用
- 他の可燃ごみと混ぜて固形化し、発電所などで燃料として利用。
- リサイクルが難しい素材でも、エネルギーとして活かす道があります。
このように、“燃えるごみ”として処分するだけでなく、資源としての可能性を持った活用法が広がっています。
「長く使える一枚を選ぶ」ことも、サステナブルな選択

「安いから」「すぐボロボロになるから」と、タオルを“使い捨て感覚”で扱ってはいませんか?
気軽に手に入る日用品だからこそ、買っては捨て…を繰り返すことで、意外と多くの資源が無駄になっているかもしれません。
次にタオルを買うときは、「長く使える一枚を選ぶ」ことも、立派なサステナブルアクションになります。
たとえば──
- 吸水性や肌ざわりにこだわった高品質なタオル
- 洗ってもへたりにくい耐久性のある素材
- 製造時から環境に配慮されたものづくり
そんな「捨てにくくなるほど気に入る一枚」を選ぶことで、暮らしの満足度が上がるだけでなく、廃棄物を減らすことにもつながります。
まとめ:燃えるごみにする前に「古布扱い」かチェックしよう
タオルは多くの自治体で「古布=資源ごみ」として回収されており、捨てる前に資源として活かせる可能性があります。
一方で、自治体によっては古布の対象外とされ、可燃ごみ扱いになる場合もあるため、分別ルールの確認は欠かせません。
まだ使える状態であれば、雑巾としての再利用や寄付、店舗の回収プログラムを活用するという手もあります。
回収されたタオルも、ウエスや断熱材、固形燃料などさまざまな形で再資源化されており、「捨てる=終わり」ではありません。
毎日使う身近なアイテムだからこそ、捨て方に少し気を配るだけで、暮らしがぐっとサステナブルに近づきます。